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私たちは ” Partner “ - Summer 2013

初めは緊張していたこどもたちとリーダー。写真は共に過ごした仲間と遊ぶ、キャンプ4日目、最後の海遊び。豊かな自然に、ゆったりと流れる雄大な時間と空間が、心を解きほぐしてくれました。

初めは緊張していたこどもたちとリーダー。写真は共に過ごした仲間と遊ぶ、キャンプ4日目、最後の海遊び。豊かな自然に、ゆったりと流れる雄大な時間と空間が、心を解きほぐしてくれました。

多くの方の想いと、ご支援を受けてのパートナーキャンプが、7月28日〜8月1日の4泊5日の期間、自然の恵みにあふれる余島を舞台として行われました。

今回のキャンプはYMCAのボランティアリーダーに加え、啓明学院の高校生、三田西陵高校の高校生、ユニセフボランティア、福島大学の学生、と、多様なボランティアが子どもたちと関わりました。

あっという間の5日間でしたが、毎日余島の海を泳ぎ、釣りや様々なアクティビティに挑戦しながら、自然の中で心も身体も解き放たれたキャンプ。そしてリーダーや仲間と出逢い、心揺さぶられる体験をしたキャンプ。帰路の新神戸駅ではリーダーとの別れを惜しみ、新幹線の車内は涙をすする子どもたちであふれ、ホーム側に全員が身を寄せていました。福島では、未だに一日の屋外活動制限が三時間という現実。そんな中で子どもたちは過ごしています。

「過去を変えることはできないし、時間を巻き戻すこともできない。このキャンプも最終日を迎え、初日に巻き戻すことはできない。だけど未来は私たち一人一人の手の中にあり、未来を変えることはできる。だから一瞬一瞬を大切に、自分にできることを全力でチャレンジすること。子どもも大人も一人一人がチャレンジしていこう。」このメッセージを子どもたちと分かち合ってキャンプを終えました。

キャンプに関わったボランティアにとどまらず、実施計画の段階から募金にご協力くださった方々など、様々な形で本当に多くの方々のお支えがあり、成し遂げられたキャンプでした。

I’m a Partner Campは、2015年度春休みまで、毎年夏と春に継続して実施していく予定です。これからも福島の子どもたちに、生きていることの歓びと、未来への希望を伝え、分かち合うことのできるキャンプを、みなさんとともに創っていきたいと願います。より多くのPartnerとの出会いに希望をこめて。

Camp Director 松田 康之

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“ Michael Row the boat ashore, Hallelujah” キャンプで出会った「パートナー」

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キャンプで良く歌われる「漕げよマイケル」は、このキャンプのテーマ曲になりました。新たな旅に出るマイケルを、”Hallelujah!“と祝福するこの歌は、子どもたちに何かを伝えているのかもしれません。

キャンプ2日目の夕方、私はこんな話をしました。「みんなの一番大切な人が『困っている』とすると、その人はどんな人なのだろう?」

「弱い人……?」「そうだね。それは弱い立場に置かれている人だと思う。では、その人は、自分で選んで困っていると思う?」「ううん。そんなことは無い。きっと何か事情があって……。」「そうだね。だから私たちは、人には優しくしなければいけないんだよ。自分もいつそうなるか分からない。そして、みんなは、今、『困っている』人たちだと思う。このキャンプには、ここにいるリーダー以外に、弱い立場にいる人を助けたい、と思う人がたくさん関わっている。それがボランティアなんだ。自分ができることを、困っている、弱い立場の人たちのためにすること。みんなが大好きなリーダーも、そういうボランティアとして生きる人たちなんだよ。」

食い入るように真剣に、子どもたちは聞き入っていました。夏の蝉時雨の中、落ちる夕陽に哀愁の表情を浮かべながら過ごした、穏やかな、そして真実の一時でした。最後の夜、カウンシルファイヤーのかがり火の中で、子どもたちがキャンプの想いを語りました。終わりに、最後のメッセージを伝えました。「みんなには強い、優しい人間になって欲しい。今度はリーダーになって、余島に帰ってきて欲しい。私たちは何も恐れない。この両手で、共に未来を創っていこう。」

今回、キャンプに集った仲間は、メンバー40名とボランティアリーダー10名、ディレクター2名でした。しかし子どもたちは、もっと多くのパートナーに出会いました。キャンプカウンセラーはもとより、150名を超える賛同者の寄附や、企業の協力により、本キャンプを開催することができました。その想いは、確実に福島の子どもたちに伝わっています。泣きながら「帰りたくない」と最後の夜を過ごす子どもたちは、このキャンプで、目には見えない、本当に多くのパートナーと出会ったことでしょう。いつの日か再会できることを夢見て、共に未来に向かって、強く生きてゆきたいと思います。

Program Director 阪田 晃一

ボランティアとは、「自分ができる時でいいから、自分ができることを、誰か困っている人の為に、することです。」だからみんなには、リーダーになって、また余島に帰ってきて欲しいー。夕陽会での言葉

ボランティアとは、「自分ができる時でいいから、自分ができることを、誰か困っている人の為に、することです。」だからみんなには、リーダーになって、また余島に帰ってきて欲しいー。夕陽会での言葉

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また会いたい — 強く生きて欲しいと思った

YMCAでは多くのボランティアが活躍しています。今回も社会人、大学生、高校生のボランティアリーダーが、こどもたちと5日間を過ごしました。みんな、リーダーのことが大好きです。

YMCAでは多くのボランティアが活躍しています。今回も社会人、大学生、高校生のボランティアリーダーが、こどもたちと5日間を過ごしました。みんな、リーダーのことが大好きです。

震災から二年半、福島では今も日中決められた時間しか外で遊ぶことができない子どもたちがたくさんいます。そんな中で行われたキャンプでした。

午前中はカヌー、釣り、アーチェリー等、毎日自分の参加したいプログラムを選び、余島の自然の中で思いっきり楽しみました。自分の釣った魚を料理してもらい、食べることができた子どもたちは「これ俺が釣った魚!」と、とても嬉しそうでした。

午後は楽しみにしていた水泳。飛び込み台から勇気を振り絞り、思いっきりジャンプ!マット渡りや相撲大会など迫力のあるプログラムに積極的に挑戦していました。2日目の夜は、火を囲んでゲームをしたり踊ったりするボンファイヤー。アメリカ版猛獣狩りをみた子どもたちは「おもしろかった!」笑いながらキャビンに帰っていきました。

4日目には、コープこうべ福島のこども保養プロジェクト、コープの組合員さんと夏祭りを開催!自分たちが飯盒で炊いた米を手に、作っていただいたカレーや焼きそばなどたくさんの屋台に囲まれ、とても楽しいお祭りでした。「漕げよマイケル」を歌いながら浜に出ると、海に沈む夕日がとてもきれいに見えました。少しの間、波の音と夕日に囲まれながら、キャンプを顧みました。

最後の夜、皆で火を囲んでのカウンシルファイヤー。このキャンプに対する不安だった気持ち、期待していた気持ち、嬉しかったこと、自分の言葉で皆に伝えながらキャンプを振り返りました。

新幹線の中では、帰りたくない、また来年も来たいと涙を流しながらのお別れでした。余島で感じたことを忘れずに強く生きて欲しい、そしてまた来年も子どもたちと一緒にキャンプがしたいと強く願います。

プログラムチーフ 石田 詩織
神戸親和女子大学4回生

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力を集める — 繋がった「心と心」

Partner 2013本当に多くの出会いがありました。キャンプに集った子どもたちが余島から巣立ち、社会へと飛び立っていきました。私たちはいつまでも” Partner “ です。

Partner 2013本当に多くの出会いがありました。キャンプに集った子どもたちが余島から巣立ち、社会へと飛び立っていきました。私たちはいつまでも” Partner “ です。

「この雨は濡れても大丈夫なんだよね」と言ったそうである。急に大雨となった朝、キャンプ長が「この雨の中、遊ぶのもキャンプなんだよな」と言った時のこと。この言葉に胸がキュンとした。

何か不安と喜びを感じながら余島へと。この日から、キャンプに参加させてもらった。

キャンプ3日目、こどもたちは、元気でリーダーたちと笑顔で楽しく海や砂場で遊ぶ目は輝き、食堂で大声で歌っている姿を見てホッとした。一緒に楽しませてもらった。

遠い所を来てくれて、ありがとう。

何かをしたいと思っても、福島の手の届かないところの事だと思っていた。それが余島で繋がりを持つことができるなんて、夢のようでした。YMCAの歴史と最高の島、そして、お一人お一人の気持ちが「心の力」となりました。国ではできないことがすぐに結びつくという素晴しさを知りました。こどもたちは、元気に目は輝きリ―ダーたちと笑顔で楽しく、こどもたちといつも笑顔でテンション上がり放しの高校生リーダー、そして、熱い気持ちでプログラムを進めるスタッフ。心と心の織り成す光景は「美しい」という表現一言につきます。この「想い」が一つになった余島キャンプでこどもたちは、自然の中でキャンプを通して成長し、これから頑張ってくれると確信しました。この全てに感謝致します。

人の想いを知り愛を感じ—
感動と勇気をもらえるキヤンプ—
これから生きる「力」となる—
ずっと続けることができますよう
I’m a Partner Campの応援をこれからもお願い申し上げます。

力を集めたい!分かち合いたい!

ファンドレイジングボランティア
中山 豊美

ファンドレイジングボランティアとして、本キャンプの為に延べ100件を超える寄附者を募り、200万円を超える資金を開発した。

ファンドレイジングボランティアとして、本キャンプの為に延べ100件を超える寄附者を募り、200万円を超える資金を開発した。

 

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Thank you to All Camper, Staff and Volunteer.

Partner 2013本当に多くの出会いがありました。キャンプに集った子どもたちが余島から巣立ち、社会へと飛び立っていきました。私たちはいつまでも” Partner “ です。

Partner 2013本当に多くの出会いがありました。キャンプに集った子どもたちが余島から巣立ち、社会へと飛び立っていきました。私たちはいつまでも”Partner”です。

《参加者の声》 ※参加された子ども、保護者の方よりメッセージを頂いております。

子どもの声

(海で)飛び込みもできたし、休けいの時にいろんな遊びをしたり、みんなと泳いだのがとても楽しかった。

海水よくなどを毎日やり、フリーチョイスなどで好きなのを(遊びを)選べてよかった。

みんなとなかよく出来た!リーダーとも仲良く出来た!

私は海に入れなかったけど、リーダーたちがゲームをしてくれたりしてもらって海に入れなくても楽しかったです。

久しぶりの海でみんなではしゃいだのがすごく楽しかった。

保護者の声

この度は、貴重な体験をたくさんさせていただき感謝です。お友達やリーダーさんたちとの思い出もできて、 こんがり日焼けして元気に帰って参りました。本当にありがとうございました。そしてお世話になりました。

来年もいきたい!!と話しているので、ぜひ中学生も参加させてください。希望です。

今までよりも元気な姿になったような気がします。子どもが生き生きと、楽しく過ごす事が出来、とてもあり がたく思います。ありがとうございました。福島の子ども達のために、本当にありがとうございます。感謝して います。6年生までと言わず、今後も続けてもらいたいです。